機構長よりご挨拶
機構長よりご挨拶
2025(令和7)年度も、九州共立大学・九州女子大学共通教育機構では、それぞれの大学の学是とDPに則りながら、両大学の学生ひとりひとりが21世紀型市民として社会貢献できる学士力を育むことを目指して、各学部学科を横断した充実した総合共通科目の運営を行ってまいります。
二大学共通教育機構には運営会議、教務委員会、教務小委員会が置かれ、各大学の教務委員会等と連携しながら、両大学で等しくする総合共通科目運営の理念の検討、改組や新学科設置における学部教育との連携のための諸検討、それぞれの大学での総合共通科目の取り組みの情報共有、また、両大学で総合共通科目の運営に携わる教員の人事交流の活性化などを行なっています。
2025(令和7)年度は、両大学運営の学長方針を土台に、以下の項目に特に力を入れていきます。
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- (1) 九州共立大学「キャリア基礎演習II」(必修、2年次配当)、九州女子大学「キャリア基礎演習III」(必修、3年次配当)の開講
- 九州女子大学は2023(令和5)年度の改組より、九州共立大学は2024(令和6)年度のスポーツ学部新学科設置より、キャリア教育科目に「キャリア基礎演習」科目群が開講されました。2025(令和7)年度は九州共立大学では「キャリア基礎演習II」(必修、2年次配当)、九州女子大学では「キャリア基礎演習III」(必修、3年次配当)が開講されます。
- これらの科目は、学修ポートフォリオを活用した文章力のトレーニングと学修のサポート、及び学生と教員との良好なコミュニケーション活動をその授業内容としています。九州共立大学では2024(令和6)年度当初から、九州女子大学では2024(令和6)年度後期から、文章力のトレーニングに特に力を入れる科目運用としています。大学生活では様々なレポート作成や卒論執筆、就活時のエントリシート作成など、多くの文章を作成しますので、文章力のトレーニングは必須です。毎週、規定以上の分量の学習の記録を書き、担当教員がその記録を読んでコメントを行うという地道なトレーニングを繰り返し、同時に担当教員とのコミュニケーションを積み重ねることによって、両大学の学生全員が文章作成を苦手とせず、必要な書式での文章作成にさっと取り掛かれるような、文章への慣れ親しみを涵養することを目指しての取り組みです。
- この取り組みと同時進行で、各学科の専門科目に「ゼミナール」科目群が置かれています。キャリア基礎演習IからIIIで鍛えた基礎的文章力と、ゼミナールIからIVで鍛えた専門領域の研究への基本的アプローチ方法を持って、4年生ではキャリア発展ゼミナールという科目において、両大学の学生は卒論を書いてゆく流れとなっています。
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- (2) 「日本語表現法I〜III」について
- これまで文章作成のトレーニングの場であった「日本語表現法I・II」及び「伝わる文章力」の科目群は、上記のようなキャリア基礎演習での書くことへの慣れ親しみを培う目的に沿って、さらに実質的に文章作成を学ぶ「日本語表現法I〜III」の選択科目へと変更されました。
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- (3)「英語I・II」について
- 英語I・IIは両大学で2025(令和7)年度から現在の必須科目から選択科目に変更されました。この目的は、世界共通語として必要不可欠な英語を学ぶという姿勢から一歩進んで、英語の学習者が明確な目標を持った学びを行える科目としての運用のためです。現在の受講人数は両大学とも全入学生の70%程度となっています。
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- (4)同一名称複数開講科目における教育・評価の平準化
- 日本語表現法・英語が選択科目となっても、同一名称複数開講科目においては全クラスの教育の質の保証と成績評価の統一化が求められます。本機構の下に日本語教育・英語教育・情報教育の領域での担当者会議を設置し、大学毎、あるいは両方の大学合同での組織的検討をこれまでと同様に行ないます。
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- (5)九州女子大学情報分野に関する副専攻科目の展開
- 九州女子大学においては、情報関連の5科目を新たに総合共通科目に配置し、全学部・学科の学生が履修可能な情報分野に関する副専攻科目が2023(令和5)年度から展開されています。2024(令和6)年度には2年生配当の「アルゴリズムとプログラミング」と「ICT活用法」が開講され、2025(令和7)年度には3年生配当の「情報処理技術」が開講されます。
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- (6)外国人留学生等への日本語教育
- 本機構は、外国人留学生等に対する初級レベルの日本語教育支援に全面的に携わっています。留学生等の日本語を母語としない学生の入学・編入学に際しては日本語レベルを確認し、入学後も日本語教育が必要な学生全員に半期完結のプログラムを提供して、留学生の両大学での学びを強力に支援しています。
今後とも本機構を有意義に活用、ご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
九州共立大学・九州女子大学共通教育機構
機構長 中島 久代